CASE

加工事例

2019/06/24

卵殻の薄片試料を納品いたしました

丹波竜化石工房ちーたんの館(兵庫県丹波市)様

【概要】卵殻の薄片試料の作製
【試料】卵殻(現生および化石)
【作製方法】前処理(樹脂包埋)、湿式(オイル)

【担当者からのコメント】
現生種と化石種の2種類の卵殻薄片作製でした。化石に比べると現生種はヒビやカケを生じやすく注意が必要となります。また、厚さも現生種は最適厚さ(研究者の意向にもよる)が微妙に異なります。また、小さな試料ですので、顕微鏡観察時に「見やすい」ことも考慮しました。具体的には、卵殻部以外の部分。観察者にとっては実は関係ない部分ではありますが、試料以外の顕微鏡の視野に入り込む部分(エポキシ樹脂部分)に研磨材の痕が極力残らないよう、透明になるように仕上げました。
特別展用ということで、「薄片技術」を少しでも世の中の人に知ってもらえると嬉しいです。そして、より多くの研究に貢献できるキッカケとなれば幸いです。こちらの薄片試料は、7月20日から兵庫県丹波市の「丹波竜化石工房ちーたんの館」様にて行われる「2019夏期特別展 恐竜の卵の秘密」にて、実際に顕微鏡で観察していただけます。お近くの方、ご興味がおありの方は、北大が誇る薄片技術者が作製した試料を、ぜひ間近でご覧になってください。