【担当者からのコメント】
　今回も１発勝負でした。
　卵殻の「殻の断面方向」「殻に平行方向」で作成するために、試料を任意の角度で固定する手法を考えることが必要です。そのやり方は、まさに【コロンブスの卵】。アイディアを聞けば、「そうすればできるよね』と大半が言うと思います。
　しかし、きっと今回のような依頼を受ける方は、北大薄片技術室以外には当然、数少なく。
我々は、それを考えなくてはいけない状況（こういったご依頼をもらい、考えて悩む時間）を自分たちで作り出し、それを実践して、依頼者を満足させる。そこで、はじめて自分たちの経験として蓄積ができるものだと信じてます。
　そしてなによりも、依頼者様が、私たちを信じ、作製手法を毎回少しずつ改良するという挑戦を繰り返させて下さることにも感謝しています。
　今回、また一つ、精度が高く、再現性のある作製手法に近付けました。結果として、北大以外でここまで『脱落のなく・観察しやすい』試料を提供できる機関は、数少ないと思います。